糖化のメカニズム
2大老化要因である「糖化」と「酸化」。糖化が進行するとさらに老化を早める原因「AGEs(終末糖化産物)」と呼ばれる“老化たんぱく質”が作られてしまうのです。
ここでは、糖化のメカニズムから予防・改善する方法、自分の糖化度がわかるチェックリストをご紹介。抗糖化ケアに食べ物も併せてチェックしてみてくださいね。
糖質は人間にとって欠かせない栄養素ですが、必要以上に摂取したり、活性酸素の酸化ストレスにより酸化すると、体内でタンパク質と結びつき、タンパク質の硬化、褐色化などの変質を引き起こします。これがいわゆる“糖化”(肌焦げ)です。
糖質と結びついた糖化タンパク質は、劣化していき、“AGEs”(終末糖化産物)となって蓄積されて、老化を加速させる原因になります。
肌の透明度が低下し、黄色くくすんで、シワが深くハリや柔軟性がなくなったゴワゴワの肌になってしまっていたら、それは皮膚の角層やコラーゲン、エラスチンが糖化しているということ。さらに、糖化によって抗酸化酵素の機能が低下するので、シミもできやすくなります。
見た目では肌に現れますが、もちろん身体の中でも糖化は起こります。
糖化は、糖尿病、視力低下、白内障、動脈硬化症、認知症、骨粗しょう症などにつながる可能性があります。糖化が進まないうちに生活習慣などを改善することが大切です。
糖化を予防するには
1.食べる順番に気を付ける
食事をする時に、食べる順番に気を付けましょう。
まず、食物繊維が豊富な野菜やキノコ類を食べる。
次にたんぱく質を含む肉・魚類を食べる。
最後に炭水化物を食べる、という順番になります。
和食の伝統である懐石料理や洋食のフルコースでもサラダに始まり次にメインディッシュ、最後にパスタなど、このような順番で出てきますよね。
1.よく噛んでゆっくり食べる
若いころにスポーツに励んでいた方などはたくさん食べる習慣だけが残っている方も多いのではないかと思います。
一気にたくさん食べることは糖化を招く大きな要因です。
よく噛んでゆっくり食べるという習慣をつけましょう。自然に食べる量も減っていくものです。
2.食後1時間の間に運動を行う
食後30分から1時間のウォーキングは、糖化のリスクを減少させるということがわかっています。
さまざまな生活習慣病に対しても有効です。
有酸素運動も積極的に取り入れてみましょう。
運動直後に糖分を多く含む飲み物は逆効果になるので、控えましょう。
糖化度チェック
何個当てはまる?あなたの糖化度をチェックしましょう。
☑早食いである
☑朝食は食べない
☑定食では、まずご飯から食べる
☑タバコを吸う/過去に吸っていた
☑アルコール類をよく飲む
☑野菜はあまり食べない
☑パンや麺類をよく食べる
☑丼ものをよく食べる
☑甘いものをよく食べる
☑清涼飲料水をよく飲む
☑つい食べ過ぎてしまう
☑飲んだあとによくラーメン(麺類)を食べる
☑ストレスが多い
☑運動はあまりしない
☑スナック類をよく食べる
【診断(チェック数)】
2個以下…リスクは低い
3~5個…リスクは中程度
6~8個…リスクは高い
9個以上…リスクは極めて高い